具体的にどのようなシナジーがうまれているのか?

当社ではグループ内で無数のシナジーが発生しており、当社ではそれを細部まで言語化しております。添付は社内の経営会議で使用している最新のグループシナジーテーブルです。

あくまで一例ではありますが、ご紹介させて頂きます。


たとえば、ゲームセンターとカラオケは、一見異なるビジネスや客層であるように見えて、新規出店の考え方は同じであり、空きテナントの情報量が重要となります。今まではゲームセンター約330店舗の運営企業としてテナント情報を集めていた中、カラオケ約360店舗が加わり、カラオケ側のテナント情報を含めて店舗開発を一体化することで、店舗開発能力が向上しています。

またそれにより、カラオケでは出店の採算が合わないがゲームセンターなら可能(或いはその逆)ということも可能となりました。既存店でも、カラオケ単体ではスペースが広すぎる店舗をゲームセンターに変えて収益性を改善するなども行われています。また、店舗立地が重複している地域では、両者の割引クーポンを配布して新規の来客を喚起しております。


プライズ企画のフクヤは、ゲームセンターのバリューチェーンの上流に位置しておりますが、GiGOの業容拡大のみならず、GENDAとしてKiddletonやNENを通して北米に日本のKawaii商品の需要を大きく創出したことで、取引量が飛躍的に上昇しております。M&Aなかりせば外部に流出していた利益を連結化で取り込むことだけでも大きな株式価値の向上効果がありますが、商品ごとの売れ行きも適時に共有しており、細かい軌道修正が可能となっております。同様のことはプライズの商社機能を持つアレスにも発現しております。


レモネードやクライナーについても、単体では難しかった営業機能が飛躍的に向上しました。グループインにより、カラオケBanBanでは約360店舗全店のグランドメニューでレモネードとクライナーの商品が流通しており、既存のゲームセンターでも出店をしております。また、ゲームセンターがショッピングセンターに新規出店する際にも相乗りが可能となっております。


更にカラオケ機器の流通を行う音通が加わったことで、カラオケBanBanとの取引高が向上し、そしてそれにより本来であれば社外に流出していた利益もグループで取り込むことができております。また、音通の顧客であるナイトマーケット向けにクライナーの営業が可能となりました。クライナーを扱うシトラム社は、M&A前は社員ゼロで営業機能を有しておりませんでしたが、追加コストなく、多方面での販売チャネルにアクセスが可能となっております。


映画配給会社のGAGAも、配給映画について、池袋サンシャイン60通りに面する「GiGO総本店」の大型デジタルサイネージで大々的に宣伝したり、ゲームセンターの店員が映画広告を載せたTシャツを着たり、カラオケでは映画のキャラクターの部屋や飲食物を用意したりと、こちらもまた単体では困難であったクロスセルのシナジーを無数に発現しております。


以上は、言語化されているシナジーの一部の抜粋ではありますが、様々なシナジーが出ている理由は、幅広く見えるエンタメ領域も、大局的に見れば、上流領域の「コンテンツ」から下流領域の「プラットフォーム」まで、お客様(エンタメのファンであるユーザー)視点では地続きであるためです。「IP→プラットフォーム→ファン」というエンタメ業界の構造に基づき、無数にクロスセルのシナジーが存在しております。

ゲームセンターのロールアップM&Aによるシナジーはもちろん存在しますが、ゲームセンターに限定したM&Aよりも更に、地続きであるエンタメ領域に特化したM&Aには多くのシナジー創出余地があります。以上の観点から、GENDAならではのエンタメ経済圏による、エンタメコングロマリットの形成には多くのメリットがあると考えております。

Tag: 2024年11月29日 回答