結論から申し上げますと、AIは当社の物理的な「エンタメ・プラットフォーム」を代替するものというよりはむしろ「エンタメ・プラットフォーム」はAI時代に残っていくもの、さらにはAIを駆使した業務効率化によって当社事業の追い風になるのではないかと考えています。
足元のAI相場では「HALO(Heavy Asset Low Obsolescence)」というキーワードが注目されています(直訳すれば「重い資産を持ち、陳腐化しにくい」銘柄群で、AIの影響を受けにくい銘柄)。「AIが製品・サービスを複製できるか否か」がHALOの基準とされております。
その観点では、デジタルやAIがどれだけ便利になっても、人間が五感を使って直接楽しむ「物理的な体験」への欲求は、そう簡単には無くならないと考えています。
当社の扱う主要事業には以下のような物理的なエンターテイメントがあります;
- アミューズメント施設:アニメ人気を五感でリアルに感じながら、体験価値と共にアニメを物理的に提供するプラットフォーム
- カラオケ:「歌う」という、人間社会で太古から淘汰されずに続く娯楽
- フォトスタジオ:記念撮影をイベントとして楽しむ、人生の節目を記録する体験
- 外貨両替機:インバウンド需要に不可欠な「現金」を扱う、物理的なインフラ
前述のような当社の「エンタメ・プラットフォーム」は、「魅力的な箱(物理的な販売網)を作り、中身(コンテンツ)を旬なものに入れ替え続ける」というビジネスモデルです。
AIによって新しいエンタメコンテンツが次々と生まれても、人間がそれを楽しむ「物理的な出口」として私たちの店舗網が機能すれば、完全に代替される未来にはなりにくいと考えています。
デジタル技術の発展で世界が急激に変化するからこそ、簡単には動かせない物理的な拠点が、結果として一つの強みになっているという感覚です。
一方で、AIを使用したデジタル化による業務効率化や顧客体験向上の余地は多分にあります。そのうえで、AI活用によるフィジカル体験のサービス強化をしております。
例えば、店舗運営の効率化や、お客様一人ひとりに合わせたサービス提供にAIを活用することで、物理的な拠点の魅力をさらに引き出していきます。
AI活用の流れは不可逆的ですが、当社は物理拠点の価値を最大化させるための強力な追い風と捉えています。
GENDAでは、単体の全社員の過半である99名がAI×DXを推進するテックのプロフェッショナル人材で、M&Aの執行を担う管理系人材よりも多い事が特徴です。
それぞれがテックやデータの専門的なキャリアを歩んでおり、その経験を活かして業界革新的なDX施策を実施しています。
当社の具体的な取り組みは下記の資料をご覧ください。
- アミューズメント:「プロジェクトPAO」
数万行のExcel作業となり人力では限界だった「どの店舗へどの景品を何箱割振るべきか」の無数のパターンをマシンパワーで総当たり計算し、廃棄/機会損失を極小化するAI。結果、発注計画と店舗割振の乖離率の標準偏差32.6→4.9と、極小化に成功。
(ご参考 「2025年1月期 第2四半期決算説明資料」28ページ)
- カラオケ:「BanBan AI Agent」
現場の課題であった電話対応と大量のマニュアルに対し、生成AIを活用したマニュアルChatBotを内製化。現場スタッフのマニュアル参照時間の短縮、電話問い合わせの減少、本部対応の負荷軽減を実現。内製化により、運用コストはSaaS比約4割減。
(ご参考 「2026年1月期第1四半期決算説明資料)22ページ) - 外貨両替機:ルート最適化AIでの「MEO」
人力で行っていた、補充すべき両替機の選定・担当車両の割当・ルート策定を、残高や利用頻度等から総合的にAIが判断し決定。更に、AIが直近の払出券種や勤務体制を加味し、最適な金額を予測。