借入余地は、表面上のNet Debt/EBITDA以上に残存しています。
まず前提として、当社の借入コベナンツにおいて「Net Debt/EBITDA = 3.0x」という制限は課されておりません。優良なM&A案件の実行に際して、一時的に指標が3.0xを超過することは、その後のキャッシュ創出力を鑑みれば十分に許容範囲内であると考えております。
その上で、M&A実行時には「分子(Net Debt)」が増える一方で、取得対象会社のEBITDAが「分母(EBITDA)」に加算されるため、Net Debt /EBITDAは見た目ほど増加しない構造となっています。
下記にて詳しくご説明いたします。
- M&A実行時のシミュレーション(倍率3.0x到達まで)
Net Debt /EBITDA=3.0xとなる場合を機械的に計算すると以下の通りです。
【Net Debt /EBITDA=3.0xとなる場合】※仮に、全額負債調達で、対象会社がゼロ成長とする
| EV/EBITDA | Net Debtの増加 | 取得後の連結EBITDA |
| 5.0x でM&Aする場合 | 1,050億円(+251億円) | 350億円 |
| 7.0x でM&Aする場合 | 975億円(+176億円) | 325億円 |
このように、EV/EBITDA =5.0xの適切な価格のM&A案件であれば、約250億円規模の追加投資を行ってもなお、 Net Debt/EBITDAは3.0xの範囲内に収まります。
当社はこれまで積極的な投資フェーズにあり、FCFをマイナスとしておりましたが、今後はキャピタルアロケーションの方針変更により、営業キャッシュフローによる有利子負債の削減(デレバレッジ)が本格的に始まります。
新たな借入を行わない場合、既存事業からのキャッシュ創出によって「分子(Net Debt)」が減少するため、Net Debt /EBITDAのバッファは時間の経過とともに自動的に拡大していきます。
また、株式対価M&Aは借入余力を温存しながらM&Aを推進する手段であり、2025年12月~2026年3月の株価低下局面では、将来M&A対価で使用する自社株式を安価に調達いたしました。